2014年03月22日

「あなたを抱きしめる日まで」

教会と少女たちと赤ん坊。
平凡な主婦と元敏腕ジャーナリスト。
ケルティック・ハーブ。
あなたを抱きしめる日まで (集英社文庫)あなたを抱きしめる日まで (集英社文庫)
マーティン・シックススミス 宇丹 貴代実
集英社
by G-Tools
えいさんとフォーンちゃんの会話から、
札幌での上映を楽しみにしていました。
札幌シネマ・フロンティアにて。

イギリスの地方都市に暮らす主婦のフィロミナは
娘のジェーンに古い写真を見せる。
写真の男の子の50歳の誕生日だと言う。
1952年のアイルランドで10代のフィロミナは未婚で妊娠、
家を追い出され修道院の施設に入れられる。
同じ境遇の少女たちはここで赤ん坊を生み、
その後は施設内の託児所に子供を預けて洗濯場で働き続ける。
フィロミナは逆子で母子ともに命に関わる状態だったが、
医者も呼んでもらえず鎮痛剤すら与えられなかったが、
無事にアンソニーを出産する。
我が子に会えるのは一日に1時間だけの生活だが、
3歳になったアンソニーは突然養子に出されてしまったのだと言う。
"息子の行方を捜さない"という誓約書に署名させられた彼女は、
しかしアンソニーのことを気にかけており、
ようやくジェーンに父親違いの兄の存在を明かしたのだった。

ジェーンは仕事先で出会った政治記者・マーティン・シックススミスに
母の話したことを相談するが彼は全く関心が無い。
しかし、政界スキャンダルに巻き込まれ、
BBCの政府広報担当を失職したばかりのマーティンは、
再起のチャンスになるかもしれないと思い直し、
フィロミナを呼び出す。
話を聞いたマーティンはフィロミナと修道院を訪ねるが、
火事でアンソニーの資料は残っておらず、
当時のことを知るシスターは高齢で話が聞けないからと
追い払われてしまう。
しはし、マーティンは町のパブで火事は裏庭だけで
修道女たちが資料を燃やしていたこと、
赤ん坊たちはカトリックのアメリカ人が
ひとり1,000ポンドで買って行ったと聞かされる。


レディスデー&春休みでしたが、
オープン時間の朝8:45にはエレベーターは大行列。
スタバ横だけではなくステラプレイスの構内までずらり。
・・・とこの段階でもう疲れちゃいました。

ノンフィクションなのだそうですが、
生き別れになった母と息子の物語である一方で、
初老の主婦と再起を目指す失職したジャーナリストの珍道中。
あっさりと息子の消息が判り拍子抜け・・・と思ったら、
それ以降の展開は重くシリアス。
"産みの苦しみは罪に対する正当な罰"と良いながら、
人身売買(寄付の形をとっているでしょうけれど)をしていた教会。
これそこ偽善。
メアリーのぎこちなさもピートの態度。
原因が判ってみれば根は同じ。

純朴、ある意味天然のフィロミナと
皮肉屋のアンソニーの関係はなんだかユーモラス。
このフィロミナは可愛いらしいのは可愛らしいけれど、
超マイペースぶり・・・こういうキャラは私は苦手、疲れます。
絶対お近づきになりたくないのです。
でも子どもを奪われてもそれでも信仰心が厚いフィロミナ。
それだけカトリックが根付いているということではあるけれど、
全然信心深くない身にとってはそれがなんとも不思議。

フィロミナとマーティン、そしてマイケル。
これぞ縁・・・巡り合わせ・・・神の導きか。

「アンソニーが私を想ってくれたか知りたい。」
The Lost Child of Philomena Lee: A Mother, Her Son, and a Fifty-Year SearchThe Lost Child of Philomena Lee: A Mother, Her Son, and a Fifty-Year Search
Martin Sixsmith
Pan Books
by G-Tools
posted by sannkeneko at 16:50| Comment(2) | TrackBack(4) | 「映画」タイトル(ア行) | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは。

お返事遅くなりました。
文中で、フォーンの名前に言及いただき、
もう感謝です。

sannkenekoさんが
タイトルを変えずにそのままブログを続けられたとき、
ぼくもそうしようと心ひそかに決めていました。
「フォーンとの会話」が今もあるのは
sannkenekoさんのおかげです。
いまは黒猫さんをと一緒ですか?
羨ましいなあ…と言ったらパンセに叱られちゃいますね。
映画の話からはそれましたが、
これからもよろしくお願いします。
Posted by えい at 2014年04月10日 22:53
えいさんへ、

評判良いんですよね、この映画。
実話(だというのがまず驚き!)だけあって
説得力が半端ではないのですが、
私、フィロミナのキャラクターが超苦手で、
その分、この映画自体がどうにも好きになれなくて^^;

ところでブログのタイトルですが、
タイトルを変えるという発想がまずありませんでした。
我が家の彼女が逝ってからもうすぐまる7年になります。
えいさん、フォーンちゃん、今後ともよろしくお願い致します (=^・・^=)
Posted by sannkeneko at 2014年04月11日 13:07
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