プレゼントのライター。
![]() | 裏切りのサーカス コレクターズ・エディション [DVD] ゲイリー・オールドマン コリン・ファース Happinet(SB)(D) by G-Tools |
シアターキノでは昨年5月末から上映されていました。
DVDにて。
東西冷戦下。
イギリス諜報機関・MI6(通称サーカス)のリーダーのコントロールは
組織幹部の中にいるソ連の二重スパイ「もぐら」の存在の情報を掴む。
ハンガリーの将軍が「もぐら」の名前と引き換えに亡命を要求、
コントロールは独断で工作員ジム・プリドーをブダペストに送り込むが、
ジムが撃たれて作戦は失敗する。
コントロールと彼の右腕のジョージ・スマイリーは引退を余儀なくされ、
ほどなくコントロールは死去する。
ほぼ同時期に実働部隊であるリッキー・ターの前に
「もぐら」の情報を持つKGBの女イリーナが現れる。
ターはイリーナをイギリスに亡命させるためサーカスに連絡するが、
翌日彼女はKGBに発見され連れ去られてしまう。
「もぐら」の存在を思い知らされたターはイギリスへ戻り、
政府の情報機関監視役であるオリバー・レイコン次官に連絡、
「もぐら」探しを命じられたのはスマイリーだった。
スマイリーはターの上司で左遷されたピーター・ギラム、
警視庁保安部の元警部メンデルとともに調査を始める。
私がDVDで観る映画はロードショーで見損なったものがほとんど、
あー、これはスクリーンで観たかった・・・と言うものもあれば、
これはDVDで正解だったのねぇという作品も。
で、この「裏切りのサーカス」はと言えば後者。
DVDで十分・・・ではなく、DVDじゃないと判らない(=_=;
人間関係とその力関係の複雑さ。
そこにスマイリーの回想シーンが織り込まれてとにかくややこしい。
へぇ・・・諜報機関でもクリスマスパーティーがあるのねぇ、と
変な感心をしていたら・・・ただこれが何度も登場するし。
突然小学校(中学校?)が出てきたと思ったら・・・あれ?
結局公式サイトで復習した上で最初から見直す羽目になりました。
本当にDVDで良かった。
これは「もぐら」探しの物語であり、ジョージ・スマイリーの物語。
結末が判っていても面白い。
カーラは結局姿を見せず仕舞い。
でも・・・だからこそか、結末が判ったからこそ、
張り巡らされた伏線の意味が見えてくる。
全体に抑えた・・・くすんだ色彩の中で繰り広げられる神経戦は
目を凝らしまた集中力がいるけれど見応え十分。
スパイ映画としてもミステリーとしても一級品です。
「誰も信じるな、ジム。特に主流にいる連中は。」
![]() | ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫NV) ジョン ル・カレ 村上 博基 早川書房 by G-Tools |
私は今作、ロードショーで寝てしまって、ストーリーも何もわからないのに、結末だけわかってしまった、という大失態を犯しました。それでDVDを見てリベンジ。
でもまだ実のところ、本当にわかったのかどうか、あまり自信がないのです。情けないですが、こういう作品は向かないのだなあ・・・と自覚した次第。
映像も音楽も派手さがない上に伏線だらけ。
気を緩めると?になっていてちょっと戻ったり。
DVDで良かったです(苦笑)。
>でもまだ実のところ、本当にわかったのかどうか、あまり自信がないのです。
・・・私も実は(=_=;
原作を読んでいたならまた理解度が違うのかもしれません。
ただ映像化でこの複雑さ。
原作はどれほど難解なのか・・・。