壁にめり込んだ銃弾。
![]() | アリス・クリードの失踪 [DVD] ジェマ・アータートン マーティン・コムストン エディ・マーサン 東宝 by G-Tools |
今年春には蠍座で上映されました。
・・・それにしても話に聞いてはいたのですが、
本当に三人しか登場しないんですね。
DVDにて。
ふたりの男が車を盗み、ナンバーを変え、
ホームセンターで建材や工具を買い漁ったと思うと、
何処かの部屋に防音加工を施し、別に購入したベッドを組み立る。
そして男たちは白昼堂々、路上で若い女性を誘拐する。
↑↑↑↑↑この冒頭↑↑↑↑↑約10分、
女性の悲鳴のみで犯人は終始無言。
誘拐されたのはもちろんタイトル通りアリス・クリード。
このオープニングのスピード感とシャープさは凄い。
綿密に準備され、証拠となるものは燃やしてしまう誘拐計画。
リーダー格のヴィックが落ち着き払っているのに対して、
若いダニーがアリスを前に怖気づき、動揺するのも、
このふたりが恋人同士と解れば当然のこと。
アリスは深窓の令嬢とはほど遠い親に勘当されている身の上。
・・・まあ、そういう素行不良のアリスだからこそ
刑務所帰りの男と出会ったわけですが、
アリスが本気でダニーと付き合っていたのどうかは怪しいもの。
もっとも誘拐の恐怖と屈辱・・・100年の恋も冷めるわねぇ。
一方ダニーとヴィックにも力関係があり思惑がある。
被害者アリスも加わって三人おのおのの会話から、
表情から彼らの思いが関係が見えてくる。
駆け引きと心理戦。
全てはこの場から脱出するために、生き残るために・・・。
それにしても「Disappearance」。
「アリス・クリードの誘拐」ではなく「失踪」。
どちらかのサイトで偶然結末を知ってしまったのですが(-。-;、
それでも面白かったです。
知らなければもっと楽しめたとは思いますが。
(このテの話は予備知識0の方が絶対楽しめるけれどねぇ。)
三人の表情や会話、シチュエーションだけで展開する脚本で
長編監督デビューを果たしたJ・ブレイクソン。
次回作が楽しみです。
「パパから金を奪うんだ。」